この五日間は、アンパンマンの夏の映画音楽を書き続けていたのと
『絶煙』に挑んだ最初の勝負所だったので、それに因んだ川柳になっ てしまった。もともとタバコの本数がやたらと増えて行ったのも、根詰めて
作曲や編曲の作業に取り組むことが多かった30代のことだったので、 今回の60曲近い作曲の作業中に『絶煙』との戦いが予想されていた。
あにはからんや、全くタバコを吸いたいという欲望に駆られることなく無事に 曲書きの作業が捗っていったのだった。
部屋中が煙まみれの状態で書き上げた今までと違って、綺麗な空気の 中で曲書きを完成した今年は何かとても充実した瞬間を味わえたように
思えたのだ。
幾つになっても、最後のロール(劇伴のナンバーのこと)を書き上げた瞬 間は「おわった!」という気持ちが溢れて、踊りだしたくなるのである。
今年も映画の完成が待ち遠しい。
6月10日(木)
其ノ九十九
「自販機の 前で佇む 癖哀れ」
習慣というのは恐ろしいもので、タバコをやめた今でも、ついつい自販機の
前でポケットに手を突っ込んで小銭を思わず探す自分がいる。
笑ってしまうやら情けないやら、夜十一時を過ぎると自販機の電気が消えて タバコの発売が終るのも、吸っていた頃の自分にとっては死活問題だった訳で
それが今でも気になってしまうのが哀しい人間の習性なのでしょうか。
6月11日(金)
其ノ百
「子供に元気 貰って元気な 園教諭」
6月12日(土)
其ノ百一
「ラジオ局 一日四巡り ばんどえんど.」
6月13日(日)
其ノ百二
「絶煙の 報告墓参 梅雨の郷
」
6月14日(月)
其ノ百三
「マンデーな 気分はなぜか インクブルー
」
6月15日(火)
其ノ百四
「合併の 激震走る 野球界」
6月16日(水)
其ノ百五
「大企業 奢りが招く 嗚呼落日」
6月17日(木)
其ノ百六
「朝の園 サンサン体操 燦燦燦」