このコーナーを訪ねてくださっている人々にお詫びです。
六月五日から二十日にかけて約二週間余公私共に 多忙を極めて川柳の更新ができませんでした。
本日よりまた新たな気持ちで日々再開しようと思って いますのでよろしくお願い致します。
休んでいた二週間余りについても、メモ形式にはなり ますが、できるだけ詠んでみようと思っています。


2004年
6月 5日(土)

其ノ九十四
「曲書きの 合間の一服 今は過去」

6月 6日(日)

其ノ九十五
鍵盤に 落とした指が 夢を描き
6月 7日(月)

其ノ九十六
「これほどに お腹が空きし 苦笑い」
6月 8日(火)
其ノ九十七
「喫煙が 知らずに奪いし 美味食感」
6月 9日(水)
其ノ九十八
「書き上げて 心が躍る 五十一男」

この五日間は、アンパンマンの夏の映画音楽を書き続けていたのと 『絶煙』に挑んだ最初の勝負所だったので、それに因んだ川柳になっ てしまった。もともとタバコの本数がやたらと増えて行ったのも、根詰めて 作曲や編曲の作業に取り組むことが多かった30代のことだったので、 今回の60曲近い作曲の作業中に『絶煙』との戦いが予想されていた。
あにはからんや、全くタバコを吸いたいという欲望に駆られることなく無事に 曲書きの作業が捗っていったのだった。
部屋中が煙まみれの状態で書き上げた今までと違って、綺麗な空気の 中で曲書きを完成した今年は何かとても充実した瞬間を味わえたように 思えたのだ。
 幾つになっても、最後のロール(劇伴のナンバーのこと)を書き上げた瞬 間は「おわった!」という気持ちが溢れて、踊りだしたくなるのである。
 今年も映画の完成が待ち遠しい。

6月10日(木)
其ノ九十九
「自販機の 前で佇む 癖哀れ」


 
習慣というのは恐ろしいもので、タバコをやめた今でも、ついつい自販機の 前でポケットに手を突っ込んで小銭を思わず探す自分がいる。
 笑ってしまうやら情けないやら、夜十一時を過ぎると自販機の電気が消えて タバコの発売が終るのも、吸っていた頃の自分にとっては死活問題だった訳で それが今でも気になってしまうのが哀しい人間の習性なのでしょうか。

6月11日(金)
其ノ百
「子供に元気 貰って元気な 園教諭」
6月12日(土)
其ノ百一
「ラジオ局 一日四巡り ばんどえんど.」

6月13日(日)
其ノ百二
「絶煙の 報告墓参 梅雨の郷 」

6月14日(月)
其ノ百三
「マンデーな 気分はなぜか インクブルー 」

6月15日(火)
其ノ百四
「合併の 激震走る 野球界」
6月16日(水)
其ノ百五
「大企業 奢りが招く 嗚呼落日」

6月17日(木)
其ノ百六
「朝の園 サンサン体操 燦燦燦」

6月18日(金)
其ノ百七
「両国に 集いし侍 広告師」

6月19日(土)
其ノ百八
「まな板に 置かれた鯉と 同じよな」

6月20日(日)
其ノ百九
「父の日に 届いたメールの 有難さ」


 
川柳で振り返ってみると、ほんとに色んなことがある毎日だった今年は何故だか幼稚園や保育園に縁があって、11日には、岐阜県の 大垣市の「幼児研」という先生たちばかりのサークルに講演を頼まれて、 「音楽はたからもの」という演目で話や実演をさせてもらってきた。
子供たちに元気を貰っては頑張っておられる先生方の元気を僕が貰って きたような感じである。
 即興で作った歌もプレゼントをして大変喜んで貰えたようだ。
 時を同じくして、7月にデビューが決まっている「ばんどえんど」が、うどん屋 でのライブを大阪でやり、その帰りにプロモーションで名古屋周辺のラジオ局 を四つ廻り出演するという仕事もあって、バンドも我が社のスタッフも大車輪 の週末だったようだ。
 僕も久しぶりに愛知の実家に帰って、『絶煙』の報告を父の墓前にして来 ることが出来た。

 翌週、今度は東京の蒲田の幼稚園で公演があった。
 朝早くから、子供たちやそのお母さんたち、そして先生たちの総勢百人余り の前で「音楽朗読劇とコンサート」をやった。
 アンパンマンの「サンサン体操」をみんなでやると本当に盛り上がるんですよ。
みんなに愛される曲を世の中に残すことが出来て改めて「よかった!」と思えた 瞬間でもあった。
 18日は、30年に渡って電通のクリエーターとして、松下電器のCMを手掛けて きたMさんの、別の営業セクションへの栄転のお祝いと感謝の会が両国の「ちゃん こ鍋店」であった。
 夏なのに「ちゃんこ」というところが、いかにもクリエーターなのであるが、そこに集っ た30人程のクリエーターたちは皆、侍で、凄い面々なのだ。
 しかし、こうして集う機会も段々減り、皆年を取っていつしか現役をリタイアして 行く現実が、むしろ輝かしい古き良き歴史の重みを色濃くしているのかと思うと 僕自身も若輩者であった頃から今まで、こうしてこの世界に存在できたことの喜び を感じることが出来るのである。
 Mさん、おつかれさま!、そしてこれからもよろしくです。

 相変わらず火の車が続く我が社だが、薄氷を踏む想いで過ごす日も多い。  社長だから当たり前は当たり前なのだが、やっぱり資金繰りはきついし辛いものだ。
 頑張っているスタッフの姿が心の支えであるが、押しつぶされそうになってしまう時も しばしばである。この土曜日曜は、まさに「俎板の上の鯉」状態だった(笑)。  頑張ろう!と思っているが・・・・。
 夢よ!叶え!って感じである。

 昨日は父の日だった。

 父としての立場や役割も余り果たしてないけれど、一通のメールが届いた。  大学四年の娘からだった。
 最終学年に入って、いろいろと将来とかを思い悩んでいるのだろう。
 快活に語ろうとする娘の何気ない言葉にも、何か決意のようなものが感じられて とても不思議な気持ちがしたのは、もがきながら成長を遂げている娘の姿に対して 親としての衒いなのだろうか。
 どんな夢をどんな風に描いているのか判らないけど、自分を信じて欲しいと願うば かりである。

 本当は、娘が一週間違えて13日に父の日メールを送ってきて、その後「早まったけ ど宜しく!」のエクスキューズメールが来たのが可笑しくて、もう一度昨日、改めて「父 の日メール」を読んだというのが正しい事実ではあるが・・・・。

 とにかく慌しい毎日であった。まとめて振り返って見るのもなかなか根気と時間を要 するものだけど、とにかく生きているということだけが事実のようだ。

 僕らはみんな生きている、生きているからうれしいんだ。
 僕らはみんな生きている、生きているからかなしいんだ。

ということなのだろう。

 一週間、何かに追われながら生活してしまい、溜めてしまった。
新しいミュージカルの作曲や、夏の恒例のアンパンマンの映画音楽の 作曲で、慌しい六月上旬が始まった。
 周囲も相変わらず慌しく、次から次へと事件の連続である。

 五月三十一日は、父の命日である。
四十三年前に三十六歳の若さで逝ってしまった父の遺影は若々しいままだ。 僕も、弟も、とっくに父の歳を越えて生きさせてもらっている。
 母も今年七十七歳だ。
 大学教授の弟と違って、親孝行も出来ずにここまで来た僕は、今年こそせめて この命日に天国の父と何かを誓って自分に何かを科そうと思った。
 自分が一番きつい事は何か?と考えながら出した結論は、『絶煙』だった。
 一日70〜80本吸っていたタバコをやめること、これは拷問のようなことのように思えた。
が、見事に(?)五日目を迎えている。
 折角父から託された命だから、大切にして少しでも長く父の分まで生きて、世の中に 役立つために、『絶煙』はとても自分ながらも妙案だと思っている。
 今までも行く度か「禁煙」行為をしてきたけれど、余り長くは続かなかった。
 今回は、苦しい気持ちもなく、むしろ他人の煙に頭痛を催しそうになり、嫌煙に似た様 の自分がいて、とても意外な現実が広がっている。
 このまま本当に『絶煙』を遂げたいと思っているのだ。

 何故だか心掛けを正しく持って、六月は過ごして行こうと思っているのだ。  五月までの閉塞感には、本当におさらばである。
 六月の沢山降るであろう雨に全てを洗い流して、今一度生まれ変わりたいと思っている。   それにしても、世の中はどうなっちゃっているのだろう。
 国会は年金悪法で荒れている。
 女子小学生同士で起きた殺人事件は大人たちの理解を遥かに超えてしまっている。

 そして、
 イラクのモハマド君の日本での治療は、亡き橋田・小川さんたちの魂の祈りでもある。
 清原選手は2000本安打達成おめでとう!

 今月もいろいろとありそうだけど、一つ一つ誠実に乗り越えて行こうと思っている。
 「辛い時を乗り越えてきたからこそ、こんなに嬉しく思える出来事だ!」と言う清原の感激に満ちた 言葉を、自分にも言い聞かせて見ようと思う。

 さて、今日から数日ホテルに篭って、作曲に専念する予定だ。
 まずは、アンパンマン!そして、新作ミュージカル「ゲド」!イメージを形にして、筆を走らせて行く時は いつになっても一番緊張する瞬間である。

 そしてそれが音になったり、歌になったりして、人々の心の中に届いてゆく、本当に嬉しい瞬間だ。
 だからこそ、頑張れるのだと思う。

 やるぞ!『作曲』、そして『絶煙』も・・・・・・・・。

 

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