2004年
4月28
日(水)

其ノ五十七
「慧眼(けいがん)が 冴えるも空し 多事争論 」

2004年
4月29
日(木)
其ノ五十八
「黄金なる 心のスキに 忍ぶ罠」

 <慧眼:物事の本質や裏面を見抜くすぐれた眼力>

 時代が混濁して、だからこそ事実を的確に論ずるジャーナリストが 望まれる訳であるが、中でもとりわけ貴重な存在に「NEWS23」の 筑紫哲也氏がいる。
彼が論じる『多事争論』は常に冴え渡っていて、僕自身が考えてい たり感じていたりすることと全く同じことを代弁してくれていると思うこと もしばしばだ。『眼』の位置が常に「庶民」であり「人間」である所に 強い共感を覚え、同じ体温を感じるのだ。
 しかし最近は、心なしか社会の情勢が悪しきベクトルを描いている ような傾向に、筑紫さんもいささか元気が消耗しているように見えてな らない。「笛吹けど踊らず」ではないが、世論は動いても、政治は変わ らず、選挙結果にもなかなか世論動向ほどには届かず、国民による政 治の審判が機能していないような現実にもどかしさを感じているのでは ないだろうか。でも、元気でこれからも世相を斬って欲しいと思う。

 さて愈々ゴールデンウィークである。
僕らにとっては、それ自体はあんまり関係のない期間であるのだけれど、 例年この時期は仕事も動かず、夏への準備の為にある、一瞬の充電 期間でもある。
今年も新しい十年に向かってのビジョンを組み立てるのには十分な休み となりそうだ。
 根源的な景気回復はないのに、世の中は何となく回復状況にあると いうメディアの報道に乗せられて、ここ数年に比べて国外の旅行に出掛 ける人も多いらしい。富める物と窮する物の隔たりが明確になって、極 端な二極化現象がこの国では起きているのだ。
 浮かれている黄金な休息期間に忍び寄ってくるかもしれない危険に はくれぐれも注意すべきだ。
 心のスキを狙った、テロへの恐怖もあるし、閣僚たちの不始末をいつの まにか忘れさせてしまうかのごとき休暇にならぬようにしたいものである。
 権力者は常に、タイミングを計っているものである。 ひょっとしたら今回の年金未納発表も、ゴールデンウィーク前を狙っての 実に恣意的な行動なのかもしれないと思ったりもしてしまう。

 人それぞれに実りのある休暇になることを願って止まない。

 余談だが、5月2日の春の天皇賞は7枠14番の武豊騎乗の「リンカーン」 が必ず勝ちます。その理由は明日か明後日書きます(笑)。

 

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