2004年
4月 4
日(土)
其ノ三十三
「オレ流が 勝利の女神に ハグされて・・・」
な、なんと、我が中日ドラゴンズが開幕三連勝を果たした。

 落合監督を迎え、何かとユニークな話題が多かったキャンプだった訳だが 開幕してもユニークかつ大胆に、しかし繊細なオレ流初采配を見せてくれた。 その結果が開幕三連勝という形になり、ファンはこれ以上ない興味で新し いシーズンに入ってゆくことが出来た。

 ファンにとって、野球は勝つことだけが満たされることではなく、その中身の 面白さがあってこその満足を求めているのだ。

 今年、新監督落合博満は、三人の選手を優勝へのキーマンと決めたの だと思う。
 三人の名は、川崎健次郎・川上憲伸・川相昌弘である。

 奇しくも三人とも『川』がつき、まさに「スリーリバー=三途の川」なのだ。
「三途の川」を渡らないように、この三人をキーマンとして、この三人を一年間 大事な節目に起用してゆくことで、地獄行きの切符を渡されないようにしよう と三人に魔除の大役を与えたのだと思うのだ。

 三人とも、それぞれがもがき苦しんだ末の新シーズンを迎えている。

  FAで移籍してきた元ヤクルトのエース川崎は、四年間肩痛に悩まされ一度 もドラゴンズのユニフォームを着ての登板はなかったし、中日の右のエース川上 は昨年開幕間もなく肩を痛めて一シーズンを棒にふった。また、世界の犠打王 四十歳のベテラン川相は巨人を離れることを余儀なくされたシーズンオフを送り テスト生で落合中日の門をくぐった。

 三人とも、もがき苦しんだ末の新シーズンであったのだ。

 落合はこの三人の『再生』を優勝に不可欠な優先課題としてあげたのである。
 そして・・・・、今年の開幕投手に、アッ!と驚く川崎起用を敢行した。 川崎自体の見事な復活はこの試合では果たせなかったが、チームは一丸となって 逆転勝利を遂げた。復活を目指す川崎にチームメートは心からの激励を形にした。

 今日第三戦のマウンドには再起を賭けた川上がいる。
熱投につぐ熱投で何と延長十一回を一人で投げきったのだった。
 落合は川上にこの大事な第三戦をまるごとプレゼントしたのだと思う。
勝っても負けても、この試合は一年間もがき苦しんだ君にあげるよ!とベンチの落合 はずっと語っていたように思えた。
そして遂に、見事期待に応えて投げきった川上と、試合を潔く託した落合に勝利の 女神は微笑んだのだった。
しかも、逆転サヨナラの舞台作りのお膳立てに、バントの名人川相も一役かっていた。
「川上の代打に川相」のコールが球場全体の異様なまでの盛り上がりを演出させて 劇的なフィナーレを導いていったのだった。

 落合の『三途の川作戦』はこうしてドラマチックに幕を開けたのである。

今年のドラゴンズは例年にも増して本当に目が離せない。

仕事も捗らない三日間でありました・・・・のである。

 

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