Ｃ・オーグメントＯＮＬＩＮＥ!

２００４年
4月 2日(金)

其ノ三十一
「串を焼く　オヤジと汗の　名演技」

　僕が贔屓にしている店の一つに「串茶屋」がある。
道玄坂を上り切った一角に位置するこの店は、一見隠れ家風の閑静な雰囲気のする居酒屋だ。
開店してまだ三年という比較的新しい店だが、ふと足を踏み入れたのが、開店間もない頃だった。
以来、店内が静かなことから大事な話をする時には必ずといっていいくらい利用させてもらってきた。
　この店のオヤジさんがなかなかユニークで、串を焼いてない時はよく喋るし、なかなか愉快な人で、とにかく元気がいい。しかし一旦串焼きのモードに入ると、黙して語らずそれはそれは真剣な形相になって一心に串を焼く。
このギャップがとにかく素敵でカッコいいのだ。
真剣に焼かれた一串一串にオヤジさんの戦いの跡がはっきりと見て取れて、どの串も形が美しく美味しいのである。とりわけ、地鶏のレバーは絶品中の絶品で、連れて行った人たちは皆感動してくれる。
でも誉めると照れて、「うちは安い鶏肉使ってるよ」なんていって煙に巻かれてしまうのだ。

　最近では、このコーナーの熱心な読者で、色々と感想を言ってくれたり、お客さんに宣伝してくれているらしい。
　本当に有り難い話である。

　　北海道出身のご夫婦でやられているこの店。ずっと元気で美味しい串を焼き続けて欲しいと思う。

　客のテーブルから見えるオヤジさんの串を焼く姿は、まるで舞台を見ているような気がして、思わず、『○○屋！』と声を掛けたくなるくらいだ。

ああ、またレバーが食べたくなってきた。

よう！『串茶屋！』　日本一！

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