2004年
3月25日(木)

其ノ二十三
「始まりと 終わり彩なす 春朧(はるおぼろ)
 今日、この四月から新しく東京都の幼稚園の先生になる 初々しい約六百人が集う研修会が、東京九段の千代田 公会堂で行われ、そこに招かれての音楽朗読劇イベントが あった。
 イベントの中身は、弦楽四重奏とピアノの演奏に合わせた 絵本の朗読と、コンサートが融合した70分の催し物であるが 活動を始めて早五年近くになる。
 これまでは、子供向けだったり、ファミリー向けだったり、働く 女性向けだったり、一般全体を対象にしたものだったり、様々 であったが、今回はフレッシュな幼稚園の先生の卵だけを対象 にしたものであった。
 さすがに希望に燃えた、若々しい女性90パーセントの集まり だけに、大いに笑ってくれたり、感動してくれたり、その反応の機 敏さには感心し、またとてもやり甲斐のあった舞台になっ た。
 これからこの人たちが、沢山の子供たちの最初の先生になって 生きて行くんだなあと思うと、本当に大変だけどとても重大な役 割を担って行く人たちなのだから頼もしい限りだ。
初心をいつまでも忘れずに頑張って欲しいと願っている。

 春は別れと出会いの交差する唯一の季節だ。

 自分の意志や希望で、始めたり終えたり出来る人もいれば、 不本意ながらの出発をしなければならない人や、リタイアを余儀 なくされる人や、本当に様々な人間模様に彩られる季節である。

送別会、歓迎会、卒業、入学、退社、入社と、あらゆる対称的 な事柄が入り乱れ、まさに光と影が縦横無尽に行き交って、おぼ ろげな空気が霞んだり、透き通ったり、春朧そのままである。

今日一日だけでも、卒業式の群れや、送別会の群れや、フレッ シュマンの群れや、様々な色の群れに出会った。

しかし、人間は進化する生き物である。

 始まりも終わりもすべて人間一人一人にとっては、新しい自分 発見へのきっかけの時であり、新しい進化へのチャンスの時である ことに違いないと思っている。
 ひとときの感傷も、寂しさも、やるせなさも、すべて自分自身の 新しい明日への糧として、又、希望も、決意も、不安も、すべて 自分自身の新しい明日へのエネルギー源として生きていって欲し いと思うのだ。

「おつかれさま!」「よろしくお願いします!」の言葉を他でもない 自分自身に向けて、そして心を込めて・・・・・・ネ。

 

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