一九九四年四月二十五日が、我がシーオグメントの誕生日である。 今日、満十歳を迎えた。
この十年は社会が実に大きな様変わりをした時代でもあった。
人の心の中にある価値観が少しづつ変化をしていることも事実である。
ビジネス面でも、音楽関連の仕様は完全デジタル化への大きな変化を 遂げた。　それに伴って、古き良き仕事上の慣習も姿を変えてしまった。
顔を合わせたり、実際に言葉を交し合いながらの意見交換の場も、以 前に比べてかなり少なくなって、メールでのやりとりに負う部分が増えた。
　バブルな時代の終焉の頃、心の篭った形での希望と夢の実現プロジェ クトを作ろうとこの会社を立ち上げたのだったが、果たしてその想いのかけ ら位は実現出来ただろうか？
　すぐまわりを見渡してみても、当時の立ち上げた頃の創立メンバーは誰 もいなくて、新しいスタッフとアーティストの卵たちがいる。
　本当に数多くの社員やスタッフたちがこの会社を通り過ぎていった。
数年に渡って存在して頑張ってくれた者も、数日の研修で辞めていった者 もいた。色んな形での出逢いや別れがあったが、僕は皆に感謝している。
そして、その別れはどれも自分の中では『卒業』と位置付けてきた。
　毎年年末に書く年賀状も、年々増え続けていてドンドン新しい人達と の出逢いが増えていることを知る。
　実に多くの人達に支えられてきたことを実感する今、改めて自分ひとりでは 何も成し遂げられなかったことを強く思い、そして・・・・・。
　溢れる感謝の気持ちで今日から始まる新しい十年への旅立ちをしようと 思っている。
　ボロボロになった機体の飛行機のように勤続疲労による箇所の補修もし ないといけないが、もう一度大空への飛行ができるように夢をいっぱい蓄えて 行こうと思っている。

　みんなありがとう！そしてこれからもよろしく！